2012年の夏に1本の電話があった。内容はビニールハウスの暖房にサラダオイルストーブを使って見たいと。場所は九州は大分県の湯布院から車で約20分、標高700mにある。冬は零下になり雪も降ると言う。
※標高700Mは平地に比べて約7度位気温が低い。
本来の施設暖房は、灯油や重油ストーブで自動制御の24時間温度管理しているらしい。それをサラダオイルストーブで暖房となると、現状のサラダオイルストーブは連続燃焼時間が短い問題がある。最低でも12時間は連続燃焼が必要だ。そこで特注でオイルタンクを大きくしてテストで送ったのは夏が終わるころだった。
※識別のため湯布院号、湯布院の奇跡、大武仕様で呼んでいた。
秋の終わり頃にさらにオイルタンクのサイズアップした湯布院1号を10台を届けた。12月半ばにイチゴが収穫出来たら、これは湯布院の奇跡だ!と私は思っている。それだけ50坪のビニールハウスの暖房はハードルが高い。今までの経験はコンクリ住宅で東京の冬場に20畳(約10坪)だったから。(松葉)
11月19日に湯布院を訪問した宮崎さんから現地レポートが届きました。
宮崎さんはエコを楽しんでいる方で、エコ仲間の応援と言うことで往復150kmを宮崎さんの自家用車、エコなプリウスで湯布院まで行って頂きました。
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宮崎さんはご自宅でサラダオイルストーブをパソコンケースで使っています。
湯布院の奇跡を起こすかもしれない大武さんは、由布院温泉の老舗旅館に勤めています。
勤務先から車で20分ほど走った山の中に大武さんの畑がありました。
ビニールハウスは今のところ50坪が2つ。
1つはトマトを栽培し、もう1つはイチゴを栽培していました。
トマト、イチゴは12月中旬には収穫できる見通しだそうです。
現在、シイタケの準備中とのことです。
田舎暮らし、自給自足生活したい方に。
周辺に空き地や空き家などもあり、少し手を入れたら十分住める物件もいくつかあるそうです。田舎暮らし、自給自足生活を希望者の方には相談に乗ってくれるそうです。大武さんへの連絡は当方へメールでお問い合わせください。
大武さん、宮崎さんありがとうございました。
私も行って見たい(松葉)
Wikipediaによれば、湯布院の温泉地は歓楽街を廃した町並みは「東の軽井、西の湯布院」といわれ、女性に人気がある。同じ温泉の町でも、歓楽街が多く、夜に賑わいをみせる別府市とは対照的な印象である。他の温泉地に見受けられる、規模の大きい旅館が存在しないのもこの町の特徴である。とあります。
連続燃焼時間の希望は、最初に6時間でした。その後、12時間の希望になり今日の電話では18時間となりました。兼業のため、お勤め先が忙しいと着火から消火まで18時間は過ぎてしまうとのこと。現在、湯布院2号のため燃焼リングの改造を近所の工場に頼みに行きました。偶然にも工場の社長が九州出身と言うことで、湯布院の話をしたら九州のためならと快く引き受けてくれました。
湯布院2号を12月2日から1台をテスト中。
昨日は、夕方4時着火して今日の15時頃に湯布院2号は芯9本とも燃焼中とのこと。約23時間、芯の調整と給油無しを達成しました。湯布院1号は消えかけているそうです。
今日の最低温度(朝方)は、外が0度、ハウス内が3度だそうです。
現在、使用中のサラストは12台で小型石油ストーブで約2台分の発熱量。
今週末から12台追加して合計24台、石油ストーブで4台分相当に追加予定です。
12月4日、夕方に湯布院の大武さんから電話で。
明日の最低気温予想は湯布院で-5度、ビニールハウスの周辺はおそらく-7度になるとの予想だそうです。
サラダオイルストーブ1台の1時間当たりの油の消費を約40mlと想定しています。一見すると40mlはとても小さな数字ですが、24台となると状況が変わります。1時間で約1リットル、18時間燃やすと18リトルとなります。一月では540リットルです。これを石油ストーブにすると小型のもので約4台分です。灯油代なら先日都内のセルフで1リットル90円でしたから月に約5万円の出費になります。廃油の活用はお財布にも環境にもやさしいのですが、これだけの量を集めることに難航しています。
湯布院の大武さんは、ビニールハウスでこの冬にイチゴやトマトを栽培中です。燃料は食用廃油。自然燃焼と言う世界でもおそらく前例が無いような方法で暖房に挑戦中です。いま、その燃料の食用廃油の入手に困っています。ぜひ応援してください。お願いします。
2012年12月8日現在、
一カ所で24台のサラストを燃やしているのは、
おそらく世界一です。
総発熱量は小型石油ストーブで約4台分です。
炊飯なら約1時間で72人分のご飯が炊けます。
クリスマスに雪。ムードあふれる情景のようですが、電話の話では「外は−6度で中は+3度」だったそうです。この日はサラダオイルストーブ24台が強火で、石油スチーブ2台を補助で使用したそうです。石油ストーブは強火だと約16時間が連続燃焼の限界なので、中火にしたそうです。
石油ストーブに換算して約6台、灯油で計算した1日の使用量が約24㍑、
東京の近所のスタンドでの価格で2,160円。
冬の栽培にはかなりのエネルギーが必要。
冬本番は2月とのことで、この先がちょっと不安。
2012年12月25日 燃料切れ
周辺で食用廃油の入手が止まり、石油ストーブに切り替えました。
食用廃油の入手ルートの確保が最大の課題となっています。
当日の電話で「ビニールハウスの半分、トマトを諦めるか思案中」とありました。湯布院は2月が最も寒くマイナス10度以下になるとの事。今年の冬は例年より気温が低い。現在の廃油不足では、2月を乗り越えられないのでトマトを諦めるかと。灯油はドラム缶1本、200㍑あるが、現在の灯油価格ではコストが合わないと。
残念ですが、トマトでの奇跡は無理なようです。
残ったイチゴで奇跡が起きるか?
廃油の入手次第です。
ハウス暖房の現状は、厳しいものがありました。
先日、トマトとイチゴを少し出荷したとの連絡がありました。トマトはまだ諦めずに保温しているとのこと。甘いとお客さんには好評だそうです。今は、奇跡の一歩手前?。2月のマイナス15度を乗り越えられるかが、大きな壁です。未だに廃油が不足だと。
ビニールハウスをサラダオイルストーブで暖房をしている、湯布院の大武さんからミニトマトとイチゴが届きました。箱を開ける前からイチゴの香りが玄関中に。早速に食べて見ました。近所の八百屋さんで購入した1個100円のミニトマトより確かに甘く美味しい。イチゴも近所の八百屋さんで購入したイチゴより甘い。水っぽさがない。確かに、大武さん自慢の出来栄えでした。ここで採れるトマト、イチゴは地元の旅館で、すべて買い取りが決まったそうです。送ってもらえるのは最後の様です。後は、厳寒の2月を乗り越えて奇跡が起きるかです。
一冬、イチゴの販売を継続した事で知名度があがり、次回の予約も頂くなどの効果が上がったそうです。暖房は、灯油に換算して1シーズンでサラダストーブの初期投資が回収の見込みと。