サラダストーブでお湯を沸かして湯たんぽ。
コタツ、布団、ネコと使えます。
冷めたお湯は、朝の洗い物や湯船に入れて
全く無駄が無いのが良いです。
部屋の空気を暖める暖房から
人を暖める暖房に
その決めては足元を暖めること
と分っていても、簡単な方法での
実現は今まで難しかった。
それを、寒がりなネコが教えてくれた。
これを、ネコの恩返しと言っている
逆さ火鉢の、たぶん良い点(欠点もあります)
1、電気なしで無音の自然な温風暖房
2、足元や床面が暖まり手焙りにもなります
3、燃料はサラダ油(廃油も使用可能)
4、薄明かりの照明になります
5、コーヒーなどの保温でも使えます
6、火が消えてもしばらく暖かい
7、まだまだある良さと欠点
サラダストーブ1台は約400W程度。
小型の石油ストーブの約6分の1です。
つまり、サラダストーブ6台で小型の石油ストーブ1台並みになります。災害時の、非常用暖房器具として実用になると判断しています。実際にサラダストーブを2畳当たり1台を使って見ました。2010年の冬から2013年の春まで実験しました。
都内での実験では、真冬で平均して室温が約20度になります。
実験の結果(建物はALC構造)
実験1、部屋は10畳、和室でサラダストーブ6台使用
実験2、部屋は20畳、洋室でサラダストーブ9台使用
実験3、部屋は6畳、洋室でサラダストーブ3台使用
※1、この数値は、都内の場合で、簡単な部屋の断熱などの対応をした場合です。
※2、簡単な断熱とは、窓のカーテンは厚めに、隙間風は入れない等です。
※3、室温20度で過ごす為には、個人差がありますが長袖になります。
※4、体感的な温度は湿度が多いほど有利なのでお湯をわかしています。(実験1と2)
※サラダストーブから離れた場所は室温が下がりますのでコタツには湯たんぽです。
※同じ様に食卓テーブルの下には湯たんぽを置きました。
※湯たんぽのお湯は、サラダストーブで沸かしています。
※燃料は天ぷら油で消費量は実験1の9台使用で6時間の場合は約2㍑です。
※廃油の匂いは廃油の状況で左右されます。消火時は瞬間で消すと匂いは少ない。
サラダストーブが他の暖房器具との違いについては、
実験2の部屋では、エアコン、ガスファンヒータ、石油ファンヒーター、石油ストーブ、電気式ストーブ類、電気オイルストーブなど現在日本で入手できる物は一応試して見ました。薪ストーブ類は未体験です。
暖かさの体感で、最も近いのが石油ストーブでした。
では、石油ストーブとの違いは、燃料や100%手動等の違いは別にして暖房としての使って感じた事は。
石油ストーブは火力の調整幅が狭く暑過ぎると消すことになるが、サラダストーブは9台使用なので1台から最高9台までの火力調整が出来たので、室温が20度を越える時は台数を減らす。逆に最初は3台、しばらして6台、さらに冷え込んだら9台と使う事が出来た。
また石油ストーブの様にお湯が沸かせる点も同様。ただし石油ストーブはヤカン2個ですが、サラダストーブは3台でヤカン2個載せたので一度に6個のヤカンでお湯を沸かせた。2回沸かすと12個分のお湯が出来るので、湯たんぽを7個使っていました。人間3個、ネコ4個でした。
石油ストーブと石油ファンヒーター、共に灯油が燃料ですが、その部屋自体を温めたり人体を温める力は全く違います。これは、両方使った方は分ることです。温度計では同じ温度になってもその暖かさは別物です。特に火を消した時に感じます。石油ストーブは急に部屋が冷え込まない。薪ストーブも同様の様です。
この違いは炎が見えるか見えないで決まるようです。サラダストーブも炎が見える暖房ですから火が消えても直には部屋が冷え込んで来ません。ただサラダストーブは台数が多く、炎の面積が石油ストーブより大きいため、さらに冷え込みが遅くなります。
最近のテストで分ったこと
サラダストーブでお湯を沸かしている時は、周りを温めるパワーが少ない。
火の上に陶器の植木鉢を載せると周りを温めることが分った。
昔の火鉢の原理です。
同じ気温の部屋でも日差しが入る部屋の方が暖かく感じる。真冬のスキー場でも日差しがあると汗が出るほど暖かい。日差しに含まれる目に見えない光が部屋を温めている。この目に見えない光は炎からも出ている。だから焚き火のような暖房が人や部屋を温める。これに近いのが石油ストーブの炎です。おなじ灯油を燃やすファンヒーターは、ほとんど炎が見えないため、この効果が小さく同じ量の灯油を燃やしても暖かさは石油ストーブが有利です。尚、使用上の安全性も考慮して使うことが大事なので使用環境ではファン式が最適な場合があります。
災害時に備えての備蓄費用を考えると。
計算上では石油ストーブの大型は6時間で約2㍑の灯油が消費されます。2013年秋でリットル約100円ですから1日2㍑で200円、月に6千円で1シーズンでは約2万4千円となります。
※石油ストーブでの冬は、2台使いましたので実際には倍近くの量を使いました。
※2009年以前は、今より灯油が安かったので実際は当時の費用は今より少ない。
※現在は部屋の簡単な断熱対策をしていますので、灯油でも実際には少なくなると思います。
一月分の備蓄には6千円分(約60㍑)の灯油が必要になります。灯油の保存期間が1年と言われていますので、灯油を使わないで保存すると毎年費用がかかりますので非実的です。日々使いながら在庫を常に確保するのが現実的です。尚、近所に行政の備蓄倉庫があり石油ストーブは備蓄されていますが、灯油は一滴も備蓄されていません。これは灯油の劣化と消防法の関係の様です。
サラダオイルの場合でも一ヶ月分の油は灯油と同じ60㍑が必要です。業務用のサラダ油はリットル約200円ですから灯油の約2倍します。費用は高いが保存期間は長い。業務用の一斗缶入りで開封しないと、おそらく10年は持つと思う。これは岡山で油を絞っている方に教えて頂いたのですが、そこでは一升瓶に入れて保管している油は35年前の油で天ぷらが揚げられると言う事でした。
廃油の場合は、費用は〇円で済む事もあります。
私が手作り石けんの材料で頂いた天ぷら屋さんの廃油を5年後にサラダストーブで燃やしても、石けんを作っても全く問題なく使えた経験が有ります。比較的きれいな廃油を備蓄するのが、最も安い方法です。備蓄した廃油が劣化してもバイオ燃料にリサイクル出来る可能性があります。
災害に備えてサラダストーブの備蓄は、いざの時が冬だとしても20畳に3人で過ごすのは非現実的です。人数に応じた広さを考えないと無駄になります。現実的なのはサラダストーブを近所で一家に1台備蓄で災害時は近所が寄り添いながら救援を待つことだと思います。人もサラダストーブも一ヶ所に集まれば効率的です。人間の発熱は約80〜100wと言われていますので、人が集まると少ない暖房で過ごせます。
サラダストーブは調理に使うのが良いかも知れません。特にお湯は年中必要です。赤ちゃんのミルク、熱湯消毒、体を拭く、飲料水を作る等の健康維持には欠かせません。
サラダストーブは電気、ガスが止まった時の非常用暖房としては十分な実力はある。
ただし、燃料の備蓄量や台数での効率を考慮する必要があります。
それと一番重要なのが、いざの時にサラダストーブが使える事です。
その為にも、サラダストーブユーザーは、使い方が慣れるまでの練習をお勧めします。
サラダストーブをマスターしたら、次は焚き火を。
火が扱えるのは、人類の原点だと考えます。
何が無くても生きて行く為には、火が扱えることです。
昔から、災害は忘れた頃に、そして備えあれば憂いなしです。
サラダストーブが平時に使える事に感謝です。
出来れば、サラダストーブが必要な災害が起きない事を願うばかりです。
サラダストーブのYouTubの動画は「matsuba ken」で検索出来ます。